東大の3つ目のキャンパス

先日、東京大学の柏キャンパスに用事があって行ってきました。東大と言いますと、大学の1、2年生が通う駒場キャンパスと3、4年生と多くの大学院生が通う本郷キャンパスが有名なので、この2つは結構皆さん知っていると思います。

その他にも東大は全国の様々な所に研究所や施設を有しておりますが、その中でも大きな拠点として柏キャンパスがあります。東大の柏キャンパスに訪れたことがある方は少ないかと思いますが、本郷だけでは少々手狭なため、大型の実験機材などを必要とする研究室は柏キャンパスに存在します。

私が大学院生時代に所属していた研究室は本郷キャンパスがメインでしたが、柏にも研究室がありました。なので本郷と柏を行き来していました。柏キャンパスの利点の一つは、車で通うことができるところです。

駒場や本郷では基本的に車で通学するのは難しいのですが、柏キャンパスでは職員や学生がキャンパス内の駐車場を使用することができ、車を持っている方にとっては非常に便利です。私自身も大学院生時代から車で通学しておりました。ちなみに柏キャンパスは広大な敷地と駐車場があることからお察しいただいた通り、非常に不便な場所に位置しています。

最寄りの駅はつくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅という、特徴的な名前の駅から歩けばおそらく30分以上はかかります。ですから一般的には駅からバスを利用しますが、バスに乗っても10分や15分程度はかかるため、東京の都心にある駒場や本郷と比較するとかなり不便です。

柏に何をしに行ったのかというと、東大は卒業生であれば誰でも図書館を利用できます。本郷の図書館に行ってもいいのですが、本郷の図書館はかなり古い建物で、つい最近数年前にリニューアルを行っていますが、それでもやはり建物自体は古いですね。

夏は暑く冬は寒いんですよ。閲覧席があるのですが、そこの机は100年前から使われているもので、歴史を感じることはできます。しかし、机が傾いていたり穴があいていたりと、かなり不便です。イメージとしてはハリー・ポッターに出てくるような感じです。

私自身は新しいものの方が好きなので、時折柏の図書館に行って作業をすることがあります。
やはり久しぶりに大学にいると感じるのは、大学生、特に大学院生が皆、何かしらの課題に追われていることです。つまり、卒業という一つの目標があって、それに向かって着実に進めている人が多いという環境です。

私は起業してから10年になりますが、特に一人で仕事をしていると、周囲で努力している人や、一つの目標に向かって進んでいる人がなかなかいないんですよね。そういうときに、大学の図書館のような環境に身を置くと、自分も頑張らなければならないという感じがして、身が引き締まる思いです。

正直言うと、柏はそんなに近くはありませんが、そのような刺激を感じるためにわざわざ行ってみたりしています。普段の作業をしている場所以外で環境を変えてみる、というのも一つの手段だと思います。